2015年12月31日木曜日

終戦

HKT48の梅本泉の応援ブログである以上、うめ大戦は終戦である。
これからはどこにも所属していないただの「梅本泉」になるわけだが、
彼女の目指すところが売れることでも有名になることでもなく、
「自分の好きな音楽をやりたい」という内省的なことである以上、
アイドル時代と同じようなニュアンスで応援するのは何か違うと思うのだ。

いずれにせよ、「HKT48の梅本泉」の記録は残しておくつもりだが、
アーティスト梅本泉が帰ってきたときにタイトルを変えて続きを書くのか、
あるいは別の形で応援するのかは、まあそのときの気分次第ということにしよう。

いーちゃんも同様のことを言っていたが、卒業していくメンバーが、
「これからのHKT48」についてファンに託すようなことを言ってくれるのは、
グループとしてはこんなにありがたいことはないだろう。
私も来年からはまた別の楽しみ方でHKT48を応援していくことになるが、
草場愛が、後藤泉が、そして梅本泉が残したものの片鱗が、
これからのHKT48から感じ取れれば嬉しい。

それではまた。梅本泉さんが幸せになれますように。

背中

卒業発表から11日、梅本泉卒業公演に臨んだ私の心は案外冷静だった。
そもそも梅本泉は、ずっとグループに居続けて息長くやっていくタイプのメンバーではない。
何かにつけてファンに対して訴求していかなければいけない48グループにおいて、
全て自分一人で抱え込もうとする梅本泉の性格は、全くもって組織にアンマッチだった。
私は「だからこそ」梅本泉を熱烈に応援していたわけだが、
そんな物好きの愛情をかき集めることが梅本泉にとってどうプラスになるのかと考えると、
この卒業は寂しさという感情こそあれ、盛大に祝うべきことなのだ。
シンガーソングライターという目標、あえて「夢」とは表現しないが、
大きな目標を見つけた梅本泉にとって、HKT48からの卒業はスタートラインである。
あまり涙涙の卒業公演になってしまっては、彼女も気持ちよく去っていけないだろう。
劇場を揺るがすような声援を送って、この上なくハッピーに送り出してやろうじゃないか。
私はそんな気持ちでいた。少なくともアンコール2曲目までは。

しかしどうだ。当の梅さんときたら、自分が主役なのにもかかわらず、
最後の最後まで仲間の負担だのスタッフの手間だの、
そんなことばかり気にしていつも通りの公演の進行でしめやかに終わろうとしていたらしい。
それはそれで、彼女の小さな体躯に不釣り合いな、
大木のように揺るがない信念が如実に表れていて実に「らしい」のだが、
それを許すほど我々ファンの、そして何よりメンバーの梅本泉に対する思いは生温くない。

そしてサプライズで披露された、本人を除く15人の出演メンバーによる「少女たちよ」。
芽瑠の「ミュージック、スタート!」の号令と共に流れ出すイントロ、
呆気にとられて変な動きをしながらバタバタとセンターステージに連れ出される梅さん。
サビに入ると、梅さんを囲んでいたメンバーは後ずさって一列に並び、
センターステージの特等席で立ち尽くす梅さんに15人で歌いかけるという構図に。
客席からは梅さんがどんな表情で見ていたのかは窺い知れなかったが、
みんなの思いを一身に受けたその背中は、不思議と大きく頼もしく見えた。

もちろん私はこれきり声が出なくなってもいいというような気持ちで、
腹に渾身の力を込め、身体の中心から絞り出すように声援を送ったが、
それでも周りの声援が大きすぎて、自分の声が全然聞こえなかった。
ファンの自惚れかもしれないが、この公演でようやく、やっと、いい加減そろそろ、
「梅本泉が一番なのだ」という気持ちを伝えることができたのではないかと、
全部とは言わないまでも半分くらいはわかってもらえたのではないかと思っている。
大木のように揺るがない上に巨岩の如きガチガチの考え方で、
一向に自分の価値を認めてくれなかった梅さんであるが、
我々にとってどれだけ可愛くてかっこよくて熱くてクールで、
心の芯に火を灯してくれる存在だったのかということを、
最後の最後に気付いてくれたのではないかと、そう思っている。
この先梅さんが行き詰まったり、辛かったり苦しかったりしたときに、
ふと思い返して、逆に心の芯に火を灯してもらえるような、そんな卒業公演を、
メンバーとスタッフとファンとが一体になって作り上げることができたのではないかと。
自惚れや自己満足かもしれないが、そんな風に、確かに思っている。

結局、メンバーもファンも、目も当てられないような「涙涙」になってしまった。
私はというと、「涙」の字を十は重ねないと表現不可能なくらい涙を流していた。
涙を流しすぎて涙腺がバカになり、翌日の仕事では普通に号泣しながら車を運転していた。
しかし、気持ちの上では開演前と変わらずに、ハッピーに送り出せたと思う。

18歳。自分が同じ歳だった頃のことを思い出そうとしても、記憶が曖昧だ。
しかし梅本泉さんは、きっと何年、何十年経っても、今日のことを鮮明に思い出せるはずだし、
私もHKT48梅本泉の最後の舞台に立ち会えたことを決して忘れないだろう。
彼女はこれから近い将来、どんな晴れ姿を見せてくれるのか。
どんな歌を引っ提げて、どんな顔で、どんな言葉をかけてくれるのか。
まずはそのための準備を、焦らずゆっくりしてほしい。
彼女の始まったばかりの人生をより豊かなものにするために、
我々ができることは少なかったが、やれることはやったつもりだ。
でも、もちろんこれで終わりではない。
HKT48というのは、梅本泉を見つけるために用意された単なる枠組みに過ぎない。
この3年間を通して出会った我々ファンは、いつまでも梅本泉の味方だ。
きっと素敵な女性に成長していくであろう彼女に対して、
何か手伝えることがあれば、いつでも駆けつける準備はできている。

私にとっては初めて「推しメン」と呼べる存在であった梅本泉さん。
いつか再会するその日まで、どうかお元気で。





一番、大好きでした!!!

2015年12月26日土曜日

目と目と手と手

「握手して、それでどうするの?」と、48グループのファンでない人によく聞かれる。
私は握手できるかどうかは別にどうでもよくて、
大切なのは、普段は客席で、あるいは画面越しに一方的に受け取っているものに対して、
面と向かってフィードバックができるということだ。
そもそも私は手汗がひどい体質で、両手でしっかり手を握ろうものなら、
あっという間に手が熱を持って汗びっしょりになってしまう。
あまり不快な思いをさせないためにも、私は普段右手を軽く握るだけで、
左手は会話の際の身振り手振りに使うようにしている。

12月23日に福岡で行われた6thの個別握手会は、
梅本泉にとって地元福岡での最後の握手会となった。
言うまでもなく劇場を中心として活動してきたメンバーである梅なので、
ファン層も地元に多い印象で、今回が最後という人も多かったのではないだろうか。
カーテンコール的な意味合いで来月の握手会にも参加するとのことだが、
関東会場は混みそうなので、私は2月の振り替え分は今回使えるだけ使うことにした。

ひとまずはいつも通り、時系列順に叙述形式でレポートを記しておきたい。

◆2部 岡本尚子

実は直前の土曜日、大学の先輩が福岡に遊びに来ており、
一緒にただいま恋愛中の初日公演をロビー観賞してきた。
その際におでかけでなおぽんが行っていたあかちょこべで昼食をとったので、その話をした。
ただあかちょこべで飯を食ったというだけでは大した話題ではないのだが、
なんとそのときにテレビの取材を受けてしまったのだ。
日テレ系のFBS福岡放送という九州ローカル局で2月13日に放送する、
「九州まるごと!」という番組内で我々がうどんを啜る姿が流れるかもしれないらしい。
うどんが出てきたときにリアクションを求められたのだが、「おお~」としか言えなかった。
なおぽん先生のリアクションの素晴らしさを身をもって実感した次第である。
当の先生も「絶対見るね!」と社交辞令を言ってくれた。流石だ。

◆2部 村川緋杏

横浜全握でのD2レーンが楽しかったので、緋杏を4枚買ってみた。
2枚ずつ2回ループしたのだが、緋杏のテンションは間近で浴びるとかなり強烈だ。
生誕祭に入った話をしたら突然「背高いですね!!!」と全然関係ないことを言ってきて、
「私なんてこんな厚底履いて台に乗ってるのに!!!」と足を上げて靴を見せてくれた。
とにかく声がでかいので圧倒されるが、
特に話題を考えていなくても流れでどうにかなりそうなタイプなので、
握手会初心者にはおすすめのメンバーかもしれない。
デビューして間もないのにこういう安心感のあるメンバーはなかなかいないだろう。

◆3部 村重杏奈

何気に握手会でしげさんと喋ったのは初めてである。
まあ座長公演で10回も見たし、劇場でも3回見ているので今更ではあるが、
近くで見ると信じられないくらい可愛い。
話し方も変にハイテンションではなく、普通に楽しく会話ができる感じだ。
公演MCを見ていても思うが、基本的にしげさんは頭の回転が速いので、
知識面はともかく、喋りで相手を楽しませるスキルは非常に高い。
今回が初めての握手だったので、昔からの成長という意味では何とも言えないが、
初期の頃の出演番組で一発ギャグばかり連発していたのを見ていると、
きっと前から推している人はお姉さんになったものだと感慨深く思っているに違いない。
話の内容としては、しげさんはみなぞうと共に私が初めて生で見たメンバーなので、
そのあたりのことと座長公演に軽く触れる感じだったのだが、
「それですっかり村重推しになっちゃった?」と冗談っぽく聞かれて、
また「いや、梅推しなんだけど、来年からどうしようかと…」と正直に言ってしまった。
畳み掛けるように「村重にしときなよ!」と熱烈な売り込みをされたので、考えておこう。

◆3部 上野遥

しげさんにそんなことを言われた直後ではあるが、次の推しメン候補筆頭のはるたんである。
はるたんといえば、ハロウィン公演でハンターに投票してくれたお礼を言わねばなるまい。
「ハンターに投票してくれたよね?」と言うと、だんだん表情が驚きに変わっていき、
「え?え?あのときのハンターですか?」と100点満点のリアクションをしてくれた。
「その節はありがとうございました」と言ったところでやたら早く剥がされたので、
本当にそのことを言いに来ただけのような感じになってしまった。
次回はもっと券を確保して、じっくり話をしたいものだ。来月の再販とかないんだろうか。

◆3部 田中美久

熊本に引っ越してきたということで、田中美久の券を買わないわけにはいくまい。
がっつりローカルな話をしているうちに、
意図せず若干プライベートに抵触する情報を引き出してしまったので、
具体的な内容は心の中に仕舞っておくことにする。
どうやら美久さんは滝川パンは熊本から福岡に移転したものだと勘違いしているらしく、
結局その情報を修正しないまま帰ってきてしまった。
755か何かで言っておいた方がいいだろうか。

◆4部 外薗葉月

葉月はファッション見たさで券を買ったようなものなので、
何を喋っていいかよくわからなかったが、
しぇからしか特典映像での動物園ファッションは大変可愛らしかったので褒めておいた。
敬愛する梅さんが卒業するタイミングで怪我をしたことで悔しい思いを抱えていると思うが、
そういう複雑なニュアンスの話をするには2枚出しは少なすぎることはわかっていたので、
一言「足、お大事にね」とだけ言っておいた。
きっと葉月は梅さんのいなくなった劇場を、以前にも増して盛り上げてくれるはずだ。

◆4部 下野由貴

下野さんもハンター支持者の一人であるため、お礼参りに。
「お会いできて嬉しいです!」と何やら畏まった敬語で応対されてしまったのだが、
一体メンバーの間でハンターはどういう位置付けになっているのだろうか。
下野さんは自分の握手会を「友達感覚」と自己評価していたが、
まさしく言い得て妙で、話していて不思議な安心感があった。
いつの日か下野さんとはるたんのWセンターを夢見ている話など、
当然2枚出しではできるはずもなく、「また来ます」とだけ言っておいた。

◆4部 田中美久

美久さんは3部と4部を合わせて8枚買っていたのだが、今回は部の後半に4枚出し。
美久さんには徹底的に熊本の話題を出すと決めていたので、ラーメン天外天の話をした。
市電水道町駅から歩いてすぐ、鶴屋百貨店の本館と別館の間をくぐった先にある、
地元では有名なラーメン屋である。美久さんも店名だけは知っていた。
関東で言うところのらあめん花月嵐のような店で、とにかくニンニクの量が凄まじい。
この日の前日にも会社の送別会の五次会で連れて行かれ、
翌日握手会だと知っている先輩たちに面白がって食わされそうになったのだが、
断固拒否して私はおにぎりを2個だけ注文した。というかそもそも腹がいっぱいだったのだ。

◆昼の部 梅本泉

ここからは全て梅との握手だ。昼の部は12枚買っていて、3枚と9枚で2ループした。
今まで梅を公演で見たのは3回、奇しくも最終ベルとシアターとパジャドラを1回ずつである。
特に博多座期間に初めて劇場で梅を見たシアター公演は印象に残っていて、
そのときの思い出話などをした。
本当は小刻みにループしたかったのだが、当然ながら梅レーンは非常に混雑していて、
2ループ目は9枚まとめ出しをせざるを得なかった。
仕方ないので腹を括って、ギターを習うということについて真面目に話をしてみた。
次の部の話でも何度か出たのだが、
梅は「自分の好きな音楽をやりたい」ということに拘っていた。
少なくとも私よりはずっと音楽業界の中身を見てきた彼女が言うのだから、
きっと確たるビジョンがあるに違いない。
私は趣味でクラシックギターをやっているが、最初の4年はまるで下手くそだったこと、
先生について習ってからの2年で劇的に変わったこと、
人に見られながら演奏することの大切さなどを、自分のなけなしの経験から絞り出し、
なんとか彼女の役に立てないものかと頑張って語りかけた。
私が今年入選、入賞を果たした二つのコンクールは、
冗談抜きで彼女たちの頑張る姿を思い浮かべたら自然と緊張が解れ、
いいパフォーマンスができたことの結果だと思っている。
せめてものお礼として、何か私の話が梅さんの今後の活動のヒントになればいいのだが。

◆5部 梅本泉

昼の部と同じく、3枚→9枚の2ループ。
3枚の方は真面目に話すような時間でもないので、スラムダンクの話をした。
梅さんは安西先生が好きだとのことだが、
私は魚住さんのファンだと言うと「めっちゃ渋いやん」と笑われた。可愛い。
私の高校時代の友達にスラムダンクを穴が開くほど読み込んでいる男がいて、
私も物心ついた頃から毎日繰り返し読んでいたので、
彼とはスラムダンクの台詞だけで会話ができる。
そんな他愛もない話だが、笑ってくれたのでよしとしよう。
2ループ目はまたちょっと真面目なトーンで、
シンガーソングライターがやるべきことの中で、何が一番難しいかということを聞いてみた。
具体的には、作詞、作曲したものを演奏して歌うという4つに加え、
売れようとしたら可愛い必要がある(これは冗談っぽく)という選択肢を提示したのだが、
「可愛いのが一番難しい」と冗談で応えてくれた後、
「作詞はずっとやってるから大丈夫」と意外な答えが返ってきた。
自信満々ではないが、逆にその落ち着きが確たる自信を感じさせる表情をしていて、
私はこの一瞬のやりとりで、
「作詞が一番難しいのではないか」と短絡的に考えていた自分の浅慮を恥じた。
梅さんは「私はそんなに売れたいわけではない」とも言っていた。
というのも、「自分の好きなようにやりたいから」とのこと。
そしてこれは私が言おうか言うまいか迷っていたことだったのだが、
「普通の職業に就く傍ら音楽を続けるのでもいい」ということも本人の口から聞いた。
私も学生時代、クラシックギターを仕事にしようかという考えが過ぎったことがあるのだが、
スタートを切るのが遅かったことと、決して効率のいい仕事ではないこと、
そして何より、ギターを「仕事」として処理し続けなければならない生活への恐怖が勝り、
クラシックギター業界へ足を踏み入れることはしなかった。
余程突出した才能があるのでなければ、
生計を立てるための仕事と好きなことである音楽は切り離して考えるのが、
実はいい音楽を生み出すための最も効率的な方法なのではないかと私は思っている。
少なくともクラシックギター業界でそうやって生きている人たちを私はたくさん知っているし、
一本気にならずに、そういった選択肢にも梅さんが目を向けているということを知って、
私はえも言われぬ安心感を感じるのと同時に、
「この子はこんなにも大人になっていたんだ」ということを思い知って、
切ないやら何やら複雑な気分になってしまった。

◆6部 梅本泉

本来は5部までしか買っていなかったのだが、2月の振り替え分24枚のうち8枚を6部で使用。
だんだん長く話すのに慣れてきたので、ここでも8枚をまとめ出しすることにした。
3周年の脳パラの思い出話などしていたのだが、自然と話題が身長の方に行ってしまった。
しきりに「最近葉月と並んだ」「梅は伸びて葉月は止まってるから並んだ」と主張するのを、
「嘘だ」「絶対嘘だ」と次々に否定するも、ドヤ顔で決して譲ろうとしないので、
もしかしたら本当に伸びているのかもしれない。
ちなみに私は夏頃まで自分は179㎝だと思っていたのだが、
転職時の健康診断で何度測り直しても180㎝だったので、
「26歳にして1㎝伸びた」と誇張を含んだ言い方をしてみたところ、
「嬉しかったでしょ!170台から180になりたかったでしょ!」と謎の共感をされた。

◆7部 梅本泉

この日最後の握手も8枚まとめ出し。
色々話してみて、私の心のつかえは綺麗さっぱりなくなっていた。
寂しいものは寂しいが、しっかりと自分の芯を持っていて、
何を聞いてもスラスラと未来を向いた答えが返ってくる、
その何かを見上げるような顔は、今までに見たどんな表情よりも美しく見えた。
私は普段、メンバーに向かって何かをオーダーするようなことは決してしないのだが、
この日は一つだけ、「卒業公演、いいもの見せてくださいよ」とお願いをしてきた。
これまでも大して交流はなかった単なる一ファンの身勝手な話に、
楽しそうに、しかしこちらが真面目なトーンで話せば真剣に、
とことん付き合ってくれたお礼の気持ちを伝えるために、
最後だけは汗をかくのも気にせずに、両手でギュッと小さな手を握って帰ってきた。

7部は1時間以上押して21時過ぎまで続いた。
大量のまとめ出しについては私は全く理解できないタイプであることに加え、
この日は終了後に横断幕を用意してお見送りをする企画があったため、
普段なら文句の一つも出るところだが、梅の最後の握手会なのだ。
握手を終えて帰ってくる人の顔を見ると、
溢れ出る涙を隠すこともできない人が少なからずいるではないか。
梅を思う心はみんな一緒である。そう思えばこそ、全く寛大な気持ちになることができた。
最後のお見送りもあっさりとしたもので、そこも梅らしさが出ていてよかったと思う。

幸運にも私は梅の卒業公演に当選したため、
劇場に来れない全ての梅推しの人たちの思いを背負って、
これまで生きてきた中で一番の声を出して応援しようと思う。
大声コンテストで優勝した小学2年生のあの頃より、もっとである。
突然の卒業発表で大勢のファンを泣かせた罪な女を、今度はこちらが泣かせてやりたいが、
さあどうなることやら。
とにかく今は、悲しさよりも寂しさよりも、梅本泉の集大成が楽しみで仕方がない。
いいもの、見せてくださいよ。

2015年12月16日水曜日

いつか来るその日

「ファンは推しメンに似る」なんてよく言うが、それは少し違う。
似ている部分があるとするならば、それは元々似ているからこそ好きになったのだろう。
より正確に言うと、自分の趣向にマッチしたベクトルに努力しており、
尚且つ自分にはない何かを持っているメンバーに惹かれ、「推しメン」と呼ぶのだ。

私の場合はどうだろうか。
不器用で適当な嘘が言えないところは似ているかもしれない。
「本当はこの仕事に向いていない」と思っていそうなところもまさしく似ている。
そんな雰囲気を醸しつつもしっかりやることはやる姿勢は私にはない。心から尊敬している。
身長は真逆だ。私は子供の頃からひょろひょろと背だけは高かった。
体格がいい方がダンスは見栄えがするので、少し分けてあげたいと思っていたくらいだ。
変な話だが、歌い方も似ているかもしれない。
シンガーソングライターを目指そうという人と比べるのは大変失礼だとは思うが、
あれくらい情感を込めて歌わないと、カラオケで歌っていても楽しくない。
これは楽器も同じことで、私が趣味でやっているクラシックギターでも、
技術はともかく「こういう表現をしたいんだ」という意思だけは強く持って弾くようにしている。
多分、梅本泉を好きになってから、私も少しは真面目になったのではないかと思う。
そういう意味では、「似てきた」というのも当てはまらないことはない。

このブログでも何度か言ってきたが、私は劇場公演が好きである。
指原さんが気になり始めてバラエティー番組をチェックしたり、
鈴蘭が可愛いと思って過去のMVやライブ映像を見たりしていた頃は、
あくまでそれらは「エンターテイメントの消費」に過ぎなかった。
今は違う。私は熱烈にHKT48を、梅本泉を「応援」している。
明確に「こうなってほしい」というビジョンがあるし、
それに少しでも影響するならと、お金を落とすことを惜しまなくなった。
これは単なるショービジネスと断じるようなものではなく、
顧客たる我々ファンは確固たる信頼を持って彼女たちに投資をしている。
誰に何と言われようと、そのプライドだけは譲れないものなのだ。

そんな中で、「選抜」について深く考えたことがあった。
4月の記事にも書いたが、私は梅に選抜入りしてほしいとはあまり思っていなかった。
これは今でも同じ気持ちである。
選抜に入り、歌番組やバラエティーに数多く出演するというのは、
あくまでグループ内での出世の仕方であり、
彼女がそういう活躍をすることについて楽しみだとは、正直思えないのだ。
元々そこまで興味のない歌番組やバラエティーに出るくらいなら、
もっと自分なりの活躍の道を見つけて、そこに向かって自分を磨いてほしい。
そういった思いは梅推しに限らず、
劇場を中心とするメンバーのファンにとっては今更言葉にするまでもないことだろう。

そしてそれが、劇場公演に出続けるだけでは叶わないと思った。
それが梅本泉の出した結論だ。

正直に言うと、全く想像もしていなかった。
しかし、想像もしていなかった割には、私の心は冷静だ。
むしろここまで驚きを感じてない自分に驚いているくらいである。
ただ、今までずっと梅本泉を見てきて、前述したような思いを抱え続けてきたのだから、
考えてもみればそれで驚くのも変な話だ。
今のまま巨大なグループの波に翻弄され続けるよりは、ずっといい。
寂しいとか悲しいとか、そんなことはこっちの勝手である。
梅本泉は、卒業した方がいい。
強がりでも何でもなく、すっきりとそう思えている自分がいる。

こんなことを書いている間に、本人からG+にメッセージが。

「夢をみるだけにしたくはないので、全力で挑戦してみます」

ほうら、見たか。
俺が応援している子は、こんな力強い言葉を使って卒業を宣言するんだぞ。
20代も後半になる自分よりも余程しっかりしている梅本泉さん。
一ファンから心配するようなことは何もない。
納得するまで、心ゆくまで、挑戦することを楽しんでほしい。
私はただ、今まで楽しませてくれたことに感謝するだけだ。
そしてきっと近い将来、彼女はもっとパワーアップして私たちを楽しませてくれるだろう。

ギターを始めてまだ2年も経たないと言っていただろうか。
20歳になる直前にギターを始めた私からしてみれば、全く遅いことはない。
今後の梅本泉の活躍と、才能の開花と、努力の結実を願って。Good luck!

2015年12月13日日曜日

ジャパニーズガール

おでかけのスタッフは本当にメンバーのことをよく見ているなと常日頃から感心しているが、
日付が替わって1時間後の放送でもしっかりと緋杏の年齢表示が16歳になっていて、
そんなところも流石だなと思った次第である。

1週間後に感想を言うのが定番になってしまったが、村川緋杏生誕祭を見てきた。
茉央は2回目の生誕祭ということもあり、配布物もかなり手の込んだものであったが、
今年初めて開催された緋杏の生誕祭は手作り感の溢れ出る雰囲気だった。
これはどちらがいいというものではなく、おそらく生誕祭というイベントは、
祝うファンの側にとっても年毎の成長をメンバーと共有する儀式なのだ。

SKEの菅原茉椰さんの手紙にもあったように、
緋杏はHKTの2期ドラフト生の中で唯一ダンス経験のないメンバーである。
どれだけ仲がよくても、そういった部分の不安だけは共有できるものではない。
きっとあの明るい振る舞いの内には、たくさんの辛さや悔しさを秘めているのだろう。
生誕祭で言及されたような緋杏のひたむきに努力する姿勢は、
横アリBlu-rayのメイキングを見ているだけでもよく伝わってくる。
初めてHKTとして観客の前に立ったとき、バックダンサーとして劇場公演に出演したとき、
ことあるごとに振りの失敗を悔いて流した涙の数々も、
それまでに積み上げてきた努力の裏返しだ。

なんというか、彼女たち2期ドラフト生は、
私がファンになってから初めてHKTに加入したメンバーであり、
デビューから何から全て見守ってきたこともあって、完全に親目線である。
麻莉愛とはなちゃんが作った変なTシャツを着てぽろぽろ涙を流す緋杏を見て、
こっちも盛大に泣いた。どうにもこういうのには弱いのだ。

選抜メンバーの入れ替わりが少ないHKTにおいて、
穏やかでない思いを抱えるメンバーも少なくないことを我々ファンは知っている。
しかし、間違いなく日々新しい風は吹いているのだ。
それに乗り遅れまいと様々な工夫を凝らしているメンバーがいることもまた、
我々ファンは知っている。
そういったメンバーにしっかりと活躍の場が用意されるのが、
私が愛するHKT48であると信じている。

ひとまずは、開催が決定したライブツアーに期待しておこう。
きっとその頃には少し背が伸びた麻莉愛や同じく16歳になったはなちゃんと一緒に、
緋杏が輝く舞台を見せてくれることを楽しみにしたい。

2015年12月5日土曜日

パラダイス

明日の夜公演、村川緋杏生誕祭を当ててしまった。
9月にもいくつか申し込んだうち、茉央の生誕祭だけ当選したり、
どうにも生誕祭と縁があるようである。
基本的に推しメン以外の生誕祭は邪魔したくない気持ちはあるのだが、
緋杏に関しては6thの握手券を梅さんと美久の次に多く買っていたりするし、
初めて行われる生誕祭がどんなものになるのかとても興味がある。
この間せっかく緋杏団扇も作ったことだし、明日は盛大な声援を送ってこようと思う。

さて、今日の本題は妄想である。
昨日のシアターのMCでも「KⅣでどの公演をやりたいか」という話が出たりしていたが、
私はどうしてもHKTによる脳内パラダイス公演がもう一度見たい。
いや、「もう一度」というと語弊がある。
私がファンになった頃にはもう2期生は一人残らず昇格しており、
3周年記念のリバイバル公演も終わって一息ついていた時期である。
つまり、リアルタイムで元々の研究生公演を見たことは当然ないし、
私が脳パラを初めてまともに見たのは3周年のBlu-rayが発売されてからのことだ。
その3周年Blu-rayもつい1ヶ月ほど前に見たので、お恥ずかしい話だが、
私は1ヶ月前まで脳パラ公演の内容をほとんど知らなかったことになる。

先月13日の妄想記事に君はペガサスを「あらゆるユニット曲で一番好き」と書いているが、
この時点で初めて脳パラ公演を見てから1週間余りであるが、
この間にすっかり脳パラ公演の虜になってしまった。
こんな素晴らしいセットリストをHKT劇場でやっていたなんて、
私は何故もっと早くファンにならなかったのかと激しく後悔した。

ただ、梅さんが君ペガに初挑戦した3周年のリバイバル公演が映像化されたというのは、
私にとってはこの上なくありがたいことである。
正直、あのリバイバル公演はHKTで脳パラをやる上では、
限りなくベストに近いメンバーだったと思うが、
更に自分なりに最も脳パラに最適化した16人を考えてみた。
この間の妄想記事はメンバーありきで最適な曲を選んでいったので、今回は逆パターンだ。

◆泣きながら微笑んで
   <外薗>

まずはソロ曲であるが、ここは葉月を推薦したい。
元々低めの落ち着いた声が印象的な葉月だが、
ちょうど今日G+に投稿された夜風を聴くと、ファルセットもばっちり行けそうだ。

◆MARIA
   <秋吉・上野・田中美>

正直、リバイバル公演でのMARIAはほぼ私の中の最適解と一致していて、
3人の直線的な歌声と衣装の似合いっぷりは完璧としか言いようがなかった。
ただ、既に提示されたものと同じ答えを出しても全く面白くないので、
ここはあえてお子様感溢れる3人をチョイスしてみた。
しかし、この3人なら歌唱力も全く問題ないだろうし、
衣装も美久をセンター、秋吉ちゃんを向かって左、はるたんを右にすればばっちりだ。
はるたんと美久は元々の研究生公演でもMARIAを担当していたようだが、
そのときはどのポジションだったのだろうか。

◆君はペガサス
   <梅本・岡本・神志那・坂口>

リバイバル公演の低身長二人、高身長二人の組み合わせがよくステージに映えていたので、
歌唱力をベースにそのあたりをちょっと真似して選出してみた。
とは言え、キャップもそこまで背が高いというわけではないので、
この4人なら更にメリハリが出ることだろう。
リバイバル公演の君ペガはカメラマンがいいところでことごとく梅を抜いてくれているので、
この曲のためだけでも価格分の価値があったと言える。もう何十回も繰り返し見ている。

◆ほねほねワルツ
   <駒田・栗原>

私はオリジナル公演のメンバーを知らないのだが、
あの衣装は絶対にスタイルのいいメンバーの方が似合うだろう。
研究生公演では基本的にロリメン(+まりり)が担当していたようだが、
ここは社会人二人に頑張ってもらおう。ぴーちゃんは由莉耶とも迷った。

◆くるくるぱー
   <下野・村重・田中菜・伊藤・岡田・田中優>

これは曲調はもちろんのこと、ユニット明けMCに対する適性も考慮しての選出である。
喋れる1期生3人を固めて盤石の土台を用意しつつ、
この3人にいじられることでポテンシャルを発揮する2期生3人を配置。
ふと気付くとボス以外全員KⅣなのだが、
パジャドラのMCでよくボスがこれらのメンバーのよさを引き出していると思うし、
チームが違うメンバーでも上手く料理できるボスはやはりただ者ではない。

以上のメンバーをまとめるとこんな感じだ。

下野由貴
村重杏奈
田中菜津美
秋吉優花
上野遥
伊藤来笑
梅本泉
岡田栞奈
岡本尚子
神志那結衣
駒田京伽
坂口理子
田中優香
栗原紗英
田中美久
外薗葉月

他にも入れてみたいメンバーはたくさんいるが、
とりあえず脳パラに最適化してみるとこんな感じだろうか。
一応バランスを考えて決めた仮想チームTⅡと16人中9人が被っているので、
やはり仮想チームTⅡにも大分私情が入っていたようだ。

最近の梅さんはすっかり可愛さが振り切れているが、
脳パラのようなセットリストだとやはりショートが似合っているように思える。
まあ、切るのは一瞬なので今は色々な髪型を試してみていいと思うが、
最終的にはショートに回帰してほしいというのがショート派の性である。

2015年11月29日日曜日

4周年

フジテレビさんの「逃走中」を見ていたらこんな時間になってしまった。
熊本でも放送するのか心配していたが、ちゃんと関東と同じ時間にやっていたようだ。
入山さんはそこまで注目して見たことはなかったのだが、
48グループのメンバー以外では唯一写真集を持っている佐野ひなこさんと比べても、
圧倒的な可愛さだった。
あそこまで全編にわたって活躍すればファンもかなり増えるだろうし、
こういう気付きがあるからテレビに出るというのは重要なんだと、改めて感じた次第である。

さて、先週はHKT劇場4周年記念イベントがあった。
ニコ生で放送していた前夜祭も、わざわざこのためだけにプレミアム会員に登録して見た。
視聴期限が過ぎるとすぐさま退会したのだが、
ご丁寧に「どうすればまたプレミアム登録しようと思うか」というアンケートがあったので、
しっかりと「HKT48の放送を見るために登録したので、あればまた」と回答しておいた。
こういう取り組みは大切である。
明治座や博多座に行くときも、公式グッズを買うばかりでなく、
ちゃんと会場に元々入っている土産物屋にもお金を落とし、
「HKT48が来れば儲かる」という認識を持ってもらわなくてはならない。
それができるのは我々ファンだけなのだ。これほど重要な責務はあるまい。

話が逸れた。
4周年イベントについては、一番印象に残っているのはクッキングコーナーだろうか。
ああいう基本的にメンバーに進行を任せる形式のイベントになると、
やはり各メンバーの個性や技量がかなり明確に見えてくる。
黙々と料理に集中するメンバーもいる中、はるっぴは始終楽しそうに喋っており、
変な間を作らないように気を配っていたのは流石の一言だった。
司会の芽瑠もかなり癖があり、
元々仲のいいメンバー以外になかなか上手く話を振ることができない印象だったが、
ここで助っ人に現れた我らが梅さんの大活躍である。
チャキチャキと料理の進み具合を確認しつつ、
時間が空いたら芽瑠と喋ったり料理中のメンバーに話を振ったり、
正直パラシュート部隊の斉藤さんよりいい仕事をしていたと思う。
梅さんは公演のMCでも進行役をすることが多く、
実はあれ自体はそこまで難しいことでもないと思っていたのだが、
もしかしたら我々が思うよりずっと技術が必要なことなのかもしれない。
何にしても、記念イベントで梅さんが頼もしい仕切りを見せてくれたのは嬉しい限りだ。

記念公演の方は、何と言ってもガラスのI4Uだろう。
前夜祭でもI4Uでコーナーを持っていたり、
最近の急な推されようはファンの側も動揺しているのではないだろうか。
ユニット明けMCで指原さんが「この中で選抜に一番近いのは?」という、
なかなか核心を突いた話題を出していて、その場では明確に誰という答えは出なかったが、
私見では由莉耶が頭一つ抜け出している印象である。
もちろん他の3人も、推され出すのも納得の目を見張る頑張りようなのだが、
由莉耶に関して言えばもうどこに出しても恥ずかしくない。
公演を見ていても一人だけ美しすぎて纏うオーラが全く違うし、
ファンが何を求めているのかを最も理解しているメンバーであると言えるだろう。
生誕祭では「選ばれないことに慣れないとやっていけない」と話していたが、
あんなことを言わせておいていいメンバーでないのは確かだ。

そして、ひまわり組の演目が変わるとのこと。
ただいま恋愛中は軽蔑していた愛情以外の曲を全く知らないので、
始まるまでに少しくらいは予習をしておかねばなるまい。
チーム公演ではないのでユニット予想はしようがないのだが、
やはり初日は選抜メンバー中心になるんだろうか。
19日はちょうど大学の先輩が福岡に来る予定で、
もし当たったら公演に連れて行く約束などしていたのだが、
この分だととても易々と入れるような倍率にはならないだろう。困ったものだ。

私は今年からファンになったので、
4周年といってもまだまだメンバーや他のファンと共有できるものは少ないのだが、
DMMで初めて見た公演であるキャップの生誕祭が、
今年ももう準備の段階に入っているということで、そろそろ時の流れを感じ始める頃である。
私がファンになってからもメンバーの涙をたくさん見てきたが、
5年目は笑顔の多い1年になるよう、心から願っている。